施工事例

高圧ケーブル、高圧進相コンデンサ、LBS交換、UAS更新工事|埼玉県 さいたま市・医療機関

カテゴリー:

キュービクル新設・更新・撤去・修繕

タグ:

#埼玉県 #公共施設
投稿日:2025年2月10日
更新日:2026年10月2日
高圧ケーブル、高圧進相コンデンサ、LBS交換、UAS更新工事|埼玉県 さいたま市・医療機関
更新前の高圧進相コンデンサ(キュービクル内)

高圧進相コンデンサ更新前

更新後の高圧進相コンデンサ(キュービクル内)

高圧進相コンデンサ更新後

更新前のLBS(高圧交流負荷開閉器)と限流ヒューズ

LBS更新前

更新後のLBS(高圧交流負荷開閉器)と限流ヒューズ

LBS更新後

 

UAS設置前の引込用キャビネット内部(高圧ケーブルの端末)

UAS設置前

UAS設置後の引込用キャビネット内部と制御装置

UAS設置後

更新前の高圧ケーブルの端末(キュービクル内)

ケーブル更新前

更新後の高圧ケーブルの端末(キュービクル内)

ケーブル更新後

工事の概要|法人向け高圧ケーブル・高圧進相コンデンサ・LBS交換・UAS更新工事

  • エリア  :埼玉県 さいたま市
  • 施設種別 :医療機関
  • 工期   :1日
  • 停電時間 :7時間
  • 費用レンジ:101〜500万円

さいたま市内の病院・医院から高圧引込設備の改修工事をご依頼いただき、施工が完了いたしました。医療機関の安定稼働に直結する重要な工事のため、停電や機器保護の対策を含めて綿密に計画を立てて進行しました。

高圧進相コンデンサやLBS交換、UAS(地中線用交流負荷開閉器)の設置、ケーブル交換などを実施しました。複数の機器の交換工事の流れや、医療施設での工事の注意点について解説しています。

一級電気施工管理技士/第一種電気工事士

高橋 宏武
一級電気施工管理技士/第一種電気工事士

高橋 宏武

医療機関での施工となるため、停電中も診療機能を維持することが最優先課題でした。
自家発電機やUPSによる電源確保、電子カルテのデータ退避や精密機器の保護、防犯・防災設備のエラー防止策など、トラブルを未然に防ぐ停電計画を策定。復電時も順序を確認しながら慎重に通電を行いました。
昨今のケーブル納期遅延による日程調整や、図面と異なる現場の配管ルート変更などにも柔軟に対応し、安全に完了させています。機器の納期に備えるためにも、改修をご検討の際はお早めのご相談をお勧めいたします。

手順・スケジュール

Step0:現地確認・PCB検査・電力会社申請(約2か月)

お客様からご相談をいただいたあと、お電話にて現状の聞き取りをさせていただきます。その後現地確認にて、既存キュービクルの状況を確認いたします。

PCB検査が必要と判断された場合は、機器に応じて採油の可否と方法を確認したうえで絶縁油を採取し、専門機関に提出します。(サンプリングから分析には数週間から1か月ほどを要します)

停電を伴う工事の場合、電力会社に申請を行い、日程調整を行います。

Step1:受電停止・ケーブル引換作業、UAS取付作業・継電器リレー試験

受電が確実に停止したのを確認して、作業に移ります。まずは劣化した既存ケーブルを新規ケーブルへと交換を行いました。その後UAS(地中線用交流負荷開閉器)を設置したことで、万が一のトラブル時に迅速に対応可能になりました。
キュービクルの外部分の施工が済んだ段階で、各種保護装置が正常に作動するか確認を行います。

Step2:キュービクル内部改修(LBS・SC交換)

キュービクル内部の高圧進相コンデンサやLBS(負荷開閉器)等の交換・点検を行います。

Step3:通電試験・復電

完成後の機器動作状況と安全性を検証し、問題がなければ電力会社によって復電します。復電後、医療機器やシステムの再起動、トラブルがないか最終チェックまで行います。

Step4:産廃処理・報告書提出

撤去した機器は、PCBを含まない場合は産業廃棄物として、許可を受けた業者に運搬・処分を委託して処理します。PCBを含む場合は濃度区分に応じた対応が必要で、低濃度PCB廃棄物は環境大臣の認定を受けた無害化処理施設か都道府県知事等の許可を受けた施設で処分し、高濃度PCBが新たに見つかった場合は管轄の自治体へ連絡します。PCBの確認方法と処分期限は「ルール・法律・更新目安」で説明しています。

恒電社の3つの特長

導入背景・課題・解決

  • 背景:設置から約20年経過している高圧引込設備の改修。
  • 課題:停電中も医療機関の安定稼働を確保することが必須条件です。
  • 解決:停電による影響を最小限に抑える停電計画を作成しました。

停電時でも医療機関としての安定稼働を確保するため、以下のような対策を講じました。

代替電源の確保

  • 自家発電装置や無停電電源装置(UPS)への接続を検討
  • 医療機器が安全に稼働できるよう、必要な容量を十分に確保

各機器の電源コードを抜く

  • 復電・停電の繰り返しが発生する場合に備え、機器の故障リスクを低減
  • 特に精密機器やコンピュータ類は、事前にシャットダウンを行う

データのバックアップ

  • 電子カルテや診療データなど、大切な情報を停電前にバックアップ
  • 復電時のトラブルなどでデータが失われた場合に備え、復元できるようにする

周知徹底

  • 警備会社や入院患者、病院スタッフへ停電スケジュールを事前連絡
  • 停電による異常発報が出ないように防犯・防災設備の設定を確認

機器立ち上げタイミングの調整

復電後、機器の立ち上げ手順を確認しながら慎重に通電

ルール・法律・更新目安

経年劣化による交換時期の到来

引込設備やキュービクルの高圧機器は、機器ごとに更新の目安が異なります。日本電機工業会(JEMA)の「汎用高圧機器の更新推奨時期に関する調査」報告書(2023年3月改訂版)では、更新推奨時期を高圧進相コンデンサで15年、高圧交流負荷開閉器(LBSなど)で屋内用15年・屋外用10年(または定格負荷電流開閉回数200回)、GR付開閉器の制御装置で10年などとしています。屋内用・屋外用は、設置場所ではなく、屋外での使用を前提とした構造かどうかによる区分です。この年数は製造者の保証値ではなく、通常の環境で通常の保守・点検をしながら使った場合に、新品と交換したほうが経済性を含めて一般的に有利と考えられる時期です。

高圧ケーブルは外から劣化が見えにくく、水の影響を受ける環境では劣化が早まることがあります。更新時期の目安と劣化の仕組みは、高圧ケーブルの耐用年数と更新時期を解説した記事で、UASの役割はUGS・UAS(地中線用負荷開閉器)の役割を解説した記事で詳しく紹介しています。

本事例のように、同じ停電の日に複数の機器をまとめて更新すると、停電の回数を減らせます。

停電計画と更新によるメリット

高圧機器の交換には停電作業が伴うため、操業スケジュール、夜間・休日作業の可否、冷蔵・IT設備などへの影響を事前に把握し、停電の影響を抑える計画が必要です。本事例の医療機関では、自家発電装置や無停電電源装置(UPS)による電源確保の検討、データのバックアップ、関係者への周知などの対策を講じました(前述)。

JEMAの報告書は、高圧進相コンデンサの更新について、機器の信頼性向上のほかに、効率向上による電力損失低減の効果も期待できるとしています。

法令遵守とPCB確認の重要性

キュービクルなどの事業用電気工作物を設置する者は、国の技術基準に適合するように維持しなければなりません(電気事業法第39条)。高圧機器の交換工事もこの基準に適合するように施工します。6,600Vで受電する一般的なキュービクルの機器更新は、通常、工事計画の届出の対象ではなく、工事計画の届出をして設置・変更する事業用電気工作物のうち省令で定めるものに課される「使用前自主検査」(電気事業法第51条)の対象にもなりません。工事後は、設置者が定める保安規程に基づき、工事内容や機器の仕様に応じた点検・試験を電気主任技術者のもとで行い、安全を確認してから受電を再開します。工事の日程や停電・試験の段取りは、保安の監督を行う電気主任技術者と事前に打ち合わせて進めます。

古い変圧器やコンデンサには、絶縁油に微量のPCB(ポリ塩化ビフェニル)が含まれている可能性があります。銘板の製造年・型式、メーカーへの照会、メンテナンスの履歴などで確認し、判断できない場合は絶縁油を分析します。封じ切りのコンデンサのように、採油すると使えなくなる機器もあるため、採油の可否や方法、分析の時期は機器に応じて確認します。

低濃度PCBを含む機器のうち、すでに廃棄物として保管しているもの(使用をやめた機器など)は、保管の届出をしたうえで、2027年3月31日までに処分(処分の委託を含む)しなければなりません。2026年6月に成立した改正PCB特別措置法は2027年4月1日に施行される予定ですが(2026年10月時点)、施行前に保管の届出をした低濃度PCB廃棄物には改正前の規定が適用され、この期限は変わりません。施行後は、使用を終えた時期や低濃度PCB廃棄物と判明した時期などによって扱いが変わります。使用中の機器の届出・管理を含めた期限の区分は、PCBの処理期限と2027年4月からの新制度を解説した記事で整理しています。なお、高濃度PCBの処分期間はすべての地域で終了しており、新たに見つかった場合は管轄の自治体へ連絡します。

PCBを含まない機器も、撤去後に産業廃棄物として処理する場合、運搬・処分を他人に委託するときは、法令上の例外を除きマニフェスト(産業廃棄物管理票)を交付して管理します。

PCBの確認方法や処分の進め方、費用の負担など、更新前によく寄せられる疑問には、以下の記事で12の質問に答えています。

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仕様・条件

  • 型番:UAS更新工事 方向性300A VT/LA内蔵 、 高圧ケーブル 6600VCVT38
    高圧コンデンサ 20KVar
  • 施工条件:ケーブルの納期遅延により施工時期も後ろ倒しになりました。図面表記の配管ルートと、実際現場で確認したルートと異なっており調整を実施しました。

今回のように、交換機器の納期によってはご希望通りの工事の実施が難しく、施工時期が後ろ倒しになる場合もございます。早めのご相談をおススメします。

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