PAS・高圧ケーブル更新工事|埼玉県越生町・工場
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更新日:2026年5月14日

高圧ケーブル更新前
高圧ケーブル更新(検査前)
PAS更新前
PAS更新後
工事の概要|PAS・高圧ケーブル工事
- エリア :埼玉県 入間郡越生町
- 施設種別 :食品メーカー工場
- 工期 :1日
- 停電時間 :5時間
- 費用レンジ:101万円~300万円
埼玉県入間郡にある食品メーカーの工場のPAS・ならびに高圧ケーブル更新工事のご依頼をいただきました。
現地調査の段階で1号柱の周りに建物があり、高所作業車で簡単に近寄れる場所ではなかったため、17mの大型高所作業車をチャーターしました。
そのうえで、万全を期すためにラフタークレーンでPASを吊り上げ、高所作業車と連携して設置を進めました。ラフタークレーンについては専門業者へ依頼し、オペレーターと密に連携を図りながら据え付けを完了させています。
今回の施工事例では、工事に至った背景や施工条件、実際の安全対策等をまとめています。

一般的なPAS更新工事の手順・スケジュール
Step0:現地確認・電力会社申請
お客さまからご相談をいただいた後、まずはお電話にて現在の状況をヒアリングします。続いて現地確認を行い、PASの設置位置、引込状況、周辺の安全条件、既存機器の状態などを詳細に調査します。
PAS更新工事は受電停止が伴うため、電力会社へ事前申請を行い、停電日時の調整を進めます。
Step1:受電停止・既存PAS撤去
電力会社立会のもと、受電が確実に停止していることを確認して作業に入ります。安全措置(接地線の取り付け等)を実施し、既設PASの高圧線を開放したうえで、本体を慎重に撤去します。
Step2:新PASの据付・結線
撤去時とは逆の手順で新しいPASを架柱上へ搬入・据付します。機器の水平・位置を調整し、しっかり固定した後、高圧引込線の結線を行います。必要に応じて、ヒューズリンクや支持金具の交換も同時に実施します。
Step3:通電試験・復電
据付・結線が完了したら、絶縁抵抗測定・導通試験などの点検を行い、PASが正常に動作する状態であることを確認します。問題がなければ、電力会社の担当者が高圧送電を再開し、復電を行います。
Step4:産廃処理・報告書提出
撤去したPASや付帯部材を産業廃棄物として適切に処理します。最後にお客さまへ以下の書類を提出し、工事完了となります。
- 工事報告書
- 試験結果書
恒電社の3つの特長

導入背景・課題・解決
- 背景:
2025年の夏、「来春までにPAS更新および高圧ケーブル更新工事を行いたい」というご相談をいただきました。2026年に入ってから具体的なご提案を行い、2月に現地調査を実施。5月に工事・お引き渡しとなりました。 - 課題:
1号柱の周りに建物が次々と建てられており、重機を設置する十分なスペースが取れないことが問題となりました。そのため、高所作業車を1号柱そばに設置し、PASを荷揚げすることが難しい環境でした。 - 解決:
大型ラフタークレーンを使用してPASを吊り上げ、作業員は17mの高所作業車を使用して設置場所まで上がり、クレーンオペレーターと連携を取りながら作業を行いました。
ルール・法律・更新目安
動作不良を招く経年劣化と更新時期
PAS(気中負荷開閉器)やUGS(ガス絶縁開閉器)は、高圧受電設備の一次側に設置され、事故時の遮断・保護の要となる機器です。15〜20年を超えると、接点の摩耗、コイルやバネの疲労、動作機構の固着、絶縁劣化などが進み、動作遅延や遮断不良を引き起こすリスクが高まります。
屋外設置が多いPASは、紫外線や雨水、塩害などの影響で劣化が早く進む傾向があり、UGSではSF₆ガスの経年による気密低下や絶縁性能の低下が問題になります。正常動作しなければ波及事故や高圧配電線への影響につながるため、15〜20年を目安とした計画的な更新が不可欠です。
停電計画と更新による安全性向上
PAS・UGSの交換には停電作業が不可避であるため、操業スケジュールや夜間作業の可否、冷蔵・IT設備などへの影響を事前に調整し、業務継続への支障を最小限に抑えながら施工計画を立てることが重要です。
必要に応じて仮設受電設備を活用し、無理のない工程で実施することで、安全かつ確実な工事が可能になります。更新後の機器は動作信頼性や耐候性が向上し、事故時の遮断性能も安定するため、施設全体の安全性および高圧設備の信頼性が大きく改善します。特に最新機器では保護性能が高く、雷サージや地絡時の波及事故防止にも優れた効果が期待できます。
法令遵守とPCB確認を含む撤去時の注意点
PAS・UGSの新設や更新は高圧系統の変更にあたるため、電気事業法および電気設備技術基準(電技)・内線規程に基づく仕様選定・施工が求められます。設置位置の妥当性、保護協調、接地方式、ケーブル接続方法などを電力会社と協議しながら設計し、工事後には耐圧・動作試験による安全性確認を行います。
また、古いPASには絶縁油としてPCBが使用されていた可能性があるため、撤去の際には必ず証明書の確認、または必要に応じPCB分析を行う必要があります。PCB含有が判明した場合は、法律で定められた期限までに処理しなければならず、含まれていない場合でも産業廃棄物としてマニフェスト管理のもと適切な処理が求められます。
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仕様・条件
- 型番:高圧交流気中負荷開閉器(定格電流300A、VT・LA内蔵GR付PAS)
- 施工条件:お天気にも恵まれた日曜日の日中に工事を行いました。自社内はもちろん、東京電力ならびに電気主任技術者様との事前打ち合わせを入念に行い、限られた時間内での施工を完了させました。
- 安全対策:PASを大型ラフタークレーンで持ち上げる必要があったため、事前にラフタークレーンのオペレーターとの打ち合わせを綿密に行い、スムーズに連携することができました。5時間半ほどですべての作業を行うことができました。










