施工事例

PAS(高圧気中開閉器)更新工事|茨城県・工場

カテゴリー:

PAS・UGS設置・更新

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#その他
投稿日:2025年7月10日
更新日:2025年12月18日

PAS更新前

PAS更新後

SOG更新前

SOG更新後

工事の概要|法人向けPAS更新工事/SOG交換工事

  • エリア  :茨城県
  • 施設種別 :食品工場
  • 工期   :1日
  • 費用レンジ:100〜500万円

茨城県内の食品会社にて高圧設備の保守を担当されている電気主任技術者様より、PAS(高圧気中負荷開閉器)およびSOG(地絡方向継電器)の更新工事をご依頼いただき、施工が完了しました。
食品工場は電力停止が生産ラインや冷蔵設備に直結するため、 工場への影響を最小限にできるようにいたしました。

今回の記事では、工事の手順や電気主任技術者・電力会社・電気工事会社の役割分担等をまとめています。

手順・スケジュール

Step0:現地確認・電力会社申請

お客さまからご相談をいただいた後、まずはお電話にて現在の状況をヒアリングします。続いて現地確認を行い、PASの設置位置、引込状況、周辺の安全条件、既存機器の状態などを詳細に調査します。

PAS更新工事は受電停止が伴うため、電力会社へ事前申請を行い、停電日時の調整を進めます。

Step1:受電停止・既存PAS撤去

電力会社立会のもと、受電が確実に停止していることを確認して作業に入ります。安全措置(接地線の取り付け等)を実施し、既設PASの高圧線を開放したうえで、本体を慎重に撤去します。

Step2:新PASの据付・結線

撤去時とは逆の手順で新しいPASを架柱上へ搬入・据付します。機器の水平・位置を調整し、しっかり固定した後、高圧引込線の結線を行います。必要に応じて、ヒューズリンクや支持金具の交換も同時に実施します。

Step3:通電試験・復電

据付・結線が完了したら、絶縁抵抗測定・導通試験などの点検を行い、PASが正常に動作する状態であることを確認します。問題がなければ、電力会社の担当者が高圧送電を再開し、復電を行います。

Step4:産廃処理・報告書提出:

撤去したPASや付帯部材を産業廃棄物として適切に処理します。最後にお客さまへ以下の書類を提出し、工事完了となります。

  • 工事報告書
  • 試験結果書

恒電社の3つの特長

導入背景

  • 背景:PAS・SOGの経年劣化による波及事故の防止のため更新

ルール・法律・更新目安

PAS(高圧気中負荷開閉器)の更新ポイント

PASの絶縁劣化により短絡・地絡事故の発生や開閉不良リスクが増大します。波及事故を防ぐためにも定期的な更新が必要です。法令に基づき、責任分界点での作業は電力会社が担当します。

■ SOG(地絡方向継電器)の役割

SOGとは短絡・地絡事故を検知し波及事故を防止する役割を持つ機器です。経年劣化により、誤作動や動かなくなる可能性があります。安全に電気を使用いただくため、また思わぬ重大事故や波及事故を防ぐためにも、定期的な点検と更新推奨時期(10~15年)を目安とした計画的な機器更新が不可欠です

■ 役割分担(法令・規程による)

電力会社

  • 停電手配・解除
    工事のために供給を一時的に停止し、工事完了後に再送電を行うのが電力会社の最も重要な役割です。これには、電力会社側の配電用遮断器の操作が含まれます。
  • 責任分界点での作業
    PASは電力会社と需要家の責任分界点に設置されるため、電力会社側の配線とPASの接続・解線作業を行います。
  • アース線の取り付け
    工事の安全確保のため、電力会社の送電線にアース線を取り付けます。
  • 連携・協議
  • 工事の申請や協議を通して、電気主任技術者や電気工事店と密に連携します。

電気主任技術者:

  • 工事計画・設計
    交換するPAS・SOGの仕様決定。工事計画書の作成、リスクアセスメントの実施など工事全体の計画を立てます。
  • 電力会社への申請・協議
    工事に伴う停電手配や接続に関する電力会社との申請・協議を行います。
  • 監督・立会
    工事中は現場に立ち会い、作業が安全かつ適切に行われているかを監督します。特にSOGの連動試験やリレー試験など、重要な試験に立ち会い正常に動作することを確認します。
  • 機器の選定と手配
    需要家の設備状況や電力会社の推奨などを考慮し、適切なPAS・SOGを選定します。電気工事店と連携して手配を進めます。
  • 竣工検査
    工事完了後、設備が適切に設置され、機能しているかを最終的に確認します。
  • 保安規程との照合
    交換後の設備が保安規程に適合しているかを確認し、必要に応じて変更手続きを行います。

電気工事店(恒電社)

  • 既存のPAS・SOGの取り外し
  • 新しいPAS・SOGの取り付け
  • PASとSOG制御装置間の配線工事
  • アース工事(PASの外箱など)
  • 重機の手配・操作: 高所作業車やクレーン車など、PASの交換に必要な重機の手配と操作。
  • 道路使用許可の取得
  • 資材の搬入・搬出: 交換に必要な資材を現場に搬入し、撤去した機器を搬出。
  • 電気主任技術者との連携: 電気主任技術者の指示に従い、安全かつ効率的に作業を進めます。
  • 試験への協力: 電気主任技術者が行う連動試験などに協力。

仕様・条件

  • 型番  :400A VT/LA内蔵
  • 施工条件:工場休業日に施工を実施しました。高所作業・停電作業あり。
  • 安全対策:屋外の高所作業では、現場環境に応じて最適なサイズ・仕様の高所作業車を選定します。周囲には立入禁止区域を設定し、落下物や車両の転倒事故を防ぐため、作業帯の確保と標識設置を徹底しました。

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