施工事例

キュービクル更新工事|埼玉県 さいたま市

カテゴリー:

キュービクル新設・更新・撤去・修繕

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#商業施設 #埼玉県
投稿日:2024年11月26日
更新日:2026年10月2日
キュービクル更新工事|埼玉県 さいたま市
更新前のキュービクル外観
更新後のキュービクル外観
更新前のキュービクル内部(変圧器と低圧の配電盤)
更新後のキュービクル内部(低圧の配線用遮断器と配線)
更新前の高圧ケーブルの端末と支持がいし
更新後の高圧ケーブルの端末
更新前の配線用遮断器に検相器をつないで相順を確認している様子
更新後の配線用遮断器に検相器をつないで相順を確認している様子

工事の概要|法人向けキュービクル更新工事

  • エリア :埼玉県 さいたま市
  • 工期  :1日
  • 停電時間:5時間
  • 費用レンジ:500万円~1000万円

埼玉県さいたま市にある企業の電気主任技術者様より「老朽化したキュービクルと高圧ケーブルを一新したい」というご依頼をいただきました。現地確認の結果、経年劣化が進行しており、ほぼ全てのキュービクル内の機器を交換する必要があると判断され、全面的にキュービクル更新工事を実施いたしました。

一級電気施工管理技士/第一種電気工事士

高橋 宏武
一級電気施工管理技士/第一種電気工事士

高橋 宏武

老朽化したキュービクルとケーブルの一括更新をご依頼いただきました。
現地確認の際、経年劣化による故障リスクに加え、絶縁抵抗値の低下や配線表示の不備などが判明したため、ほぼ全ての内部機器を含めた全面刷新をご提案いたしました。

新規キュービクルへの更新により安全性を高めることはもちろん、回路表示やケーブルタグの明確化、検相装置の更新を行い、将来の点検・メンテナンス性を大きく向上させています。また、撤去した旧コンデンサは交換に伴いPCB破壊検査を実施いたしました。 店舗等の営業に支障が出ないよう工事は休日に実施。クレーンや高所作業車を使用した揚重・高所作業においては、事前に道路幅や交通量、周辺環境を徹底調査した上で作業計画を策定しました。当日は歩行者・車両それぞれに専用誘導員を配置し、立入禁止区域や作業帯の確保を徹底。細部にわたる安全管理のもと、計画通りスムーズに引き渡すことができました。

手順・スケジュール

Step0:現地確認・電力会社申請

お客さまより全面更新のご相談をいただいた後、まずはお電話にて現状をヒアリングします。その後、現地調査を行い、以下の項目を詳細に確認します。

  • 既存キュービクルの外形寸法・設置方法(基礎形状、搬出経路)
  • VCB、LBS、変圧器、PAS、保護継電器など、既存の高圧受電設備を構成する機器の仕様
  • 引込ケーブル・構内ケーブルのルート・劣化状況
  • 周辺状況(搬入スペース、クレーン作業の可否)
  • 停電調整の可否と、電力会社申請の必要有無

停電を伴う工事のため、電力会社に申請し停電の日時調整を行います。

Step1:受電停止・既存キュービクルの撤去

電力会社立会のもと受電停止を行い、安全が確実に確保された後、撤去作業に着手します。まずキュービクル内部の構成機器から順に撤去します。

高圧ケーブルを開放し、機器ごとに切り離したうえで搬出します。重量物についてはチェーンブロック・台車・クレーン等を用い、慎重に取扱います。

内部が空になったら、外箱の撤去に移ります。撤去した鋼板類は産廃として区分し、クレーンやフォークリフトで搬出します。解体後、キュービクル基礎と周辺の状態を確認し、新設の準備を進めます。

Step2:新キュービクル搬入・据付

新キュービクルを現場に搬入し、所定位置に据付します。大型キュービクルの場合、複数のユニットを順に配置し、連結部をしっかり固定します。これにより、新しい受変電設備を設置する準備が整います。

Step3:高圧受電設備の結線・内部機器の設置

新キュービクル内へ各機器を設置・結線していきます。設置後、以下の試験・測定も併せて実施し、設備全体の安全性と性能を確認します。

  • 絶縁抵抗測定
  • 導通試験
  • VCB/LBS操作試験
  • 保護継電器の動作・連動試験(O→T など)
  • 変圧器の耐圧試験(必要時)

Step4:電力会社立会・復電試験

受電を再開する前に、以下の項目を確認します。各種試験に問題がなければ、電力会社立会のもと受電を再開します。

  • 引込ケーブル接続の確認
  • 保護協調のチェック
  • VCB・LBS の投入/引外し動作確認

受電後は、計器の指示値(電圧・電流)を確認し、設備全体の動作に異常がないかを最終チェックします。

Step5:産廃処理・報告書提出

撤去した旧キュービクル・高圧機器・ケーブル・鋼板は、適切に産業廃棄物として処理します。最後にお客さまへ以下を提出し、キュービクル全面更新工事の完了となります。

  • 工事報告書
  • 試験成績書(絶縁値・導通値・継電器設定等)
  • 新キュービクルの機器仕様書
  • 保守点検計画の提案

恒電社の3つの特長

導入背景・課題・解決

  • 背景:老朽化したキュービクルとケーブルを一括更新したいとのご依頼をいただきました。現地確認の結果、経年劣化が進行しており、ほぼ全てのキュービクル内の機器を交換する必要があると判断されました。
  • 課題:キュービクル内部の機器及びケーブルの経年劣化による故障リスク増大。また、絶縁抵抗値低下や配線表示不明瞭という課題がありました。
  • 解決:新規キュービクルによる安全性・信頼性向上。ケーブルタグや回路表示を明確化し、メンテナンス性向上。検相装置の更新による正確な相順確認

ルール・法律・更新目安

複数機器の老朽化が重なる全面更新のタイミング

キュービクルは、変圧器・VCB・LBS・保護継電器・コンデンサ・避雷器など多くの高圧機器を一つにまとめた設備で、機器ごとに更新の目安が異なります。日本電機工業会(JEMA)の「汎用高圧機器の更新推奨時期に関する調査」報告書(2023年3月改訂版)では、更新推奨時期を高圧配電用変圧器で20年、高圧交流遮断器で20年または規定開閉回数、保護継電器・避雷器・高圧進相コンデンサで15年、高圧交流負荷開閉器で屋内用15年・屋外用10年(または定格負荷電流開閉回数200回)などとしています。屋内用・屋外用は、キュービクルの設置場所ではなく、屋外での使用を前提とした構造かどうかによる機器の区分です。この年数は製造者の保証値ではなく、通常の環境で通常の保守・点検をしながら使った場合に、新品と交換したほうが経済性を含めて一般的に有利と考えられる時期です。

税法上の法定耐用年数は減価償却の計算に使う年数で、機器の寿命や更新の時期を示すものではありません。法定耐用年数と更新推奨時期の違いは、キュービクルの耐用年数と更新推奨時期の違いを解説した記事で確認できます。

設置から年数がたったキュービクルでは、複数の機器が同じ時期に更新推奨時期を過ぎていることがあります。点検報告書の指摘内容や部品の供給状況もあわせて見て、機器ごとに更新するか、キュービクル全体を更新するかを判断します。更新工事の流れと、停電当日までに設備オーナーが準備することは、キュービクル更新工事の流れと手順を解説した記事で紹介しています。

停電計画と最新設備への更新メリット

全面更新では停電が必要になるため、操業スケジュールや夜間・休日作業の可否、冷蔵・IT設備への影響などを事前に確認し、停電の日時と時間を計画します。停電時間の決まり方と短くするための準備は、停電時間を短くする事前準備と現場対応を解説した記事で紹介しています。

変圧器について、JEMAの報告書は、電力損失の少ない新しい変圧器に早めに取り替えることで、日々の運転損失を減らし、突然の故障による停電の危険性も減らす効果が期待できるとしています。新しい変圧器の省エネ基準(トップランナー基準)は、変圧器のトップランナー基準を解説した記事で確認できます。

法令遵守とPCB確認を含む撤去手続き

キュービクルなどの事業用電気工作物を設置する者は、国の技術基準に適合するように維持しなければなりません(電気事業法第39条)。キュービクルの全面更新工事もこの基準に適合するように施工します。6,600Vで受電する一般的なキュービクルの機器更新は、通常、工事計画の届出の対象ではなく、工事計画の届出をして設置・変更する事業用電気工作物のうち省令で定めるものに課される「使用前自主検査」(電気事業法第51条)の対象にもなりません。工事後は、設置者が定める保安規程に基づき、工事内容や機器の仕様に応じた点検・試験を電気主任技術者のもとで行い、安全を確認してから受電を再開します。工事の日程や停電・試験の段取りは、保安の監督を行う電気主任技術者と事前に打ち合わせて進めます。

既存キュービクル内の古い変圧器やコンデンサには、絶縁油に微量のPCB(ポリ塩化ビフェニル)が含まれている可能性があります。銘板の製造年・型式、メーカーへの照会、メンテナンスの履歴などで確認し、判断できない場合は絶縁油を分析します。封じ切りのコンデンサのように、採油すると使えなくなる機器もあるため、採油の可否や方法、分析の時期は機器に応じて確認します。

低濃度PCBを含む機器のうち、すでに廃棄物として保管しているもの(使用をやめた機器など)は、保管の届出をしたうえで、2027年3月31日までに処分(処分の委託を含む)しなければなりません。2026年6月に成立した改正PCB特別措置法は2027年4月1日に施行される予定ですが(2026年10月時点)、施行前に保管の届出をした低濃度PCB廃棄物には改正前の規定が適用され、この期限は変わりません。施行後は、使用を終えた時期や低濃度PCB廃棄物と判明した時期などによって扱いが変わります。使用中の機器の届出・管理を含めた期限の区分は、PCBの処理期限と2027年4月からの新制度を解説した記事で整理しています。なお、高濃度PCBの処分期間はすべての地域で終了しており、新たに見つかった場合は管轄の自治体へ連絡します。

PCBを含まない機器も、撤去後に産業廃棄物として処理する場合、運搬・処分を他人に委託するときは、法令上の例外を除きマニフェスト(産業廃棄物管理票)を交付して管理します。

PCBの確認方法や処分の進め方、費用の負担など、更新前によく寄せられる疑問には、以下の記事で12の質問に答えています。

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仕様・条件

  • 型番  :日本電機産業PF-S形QB式高圧受電設備 1φ75KVA 3φ50KVA 認定品
         電線 6600VCVT38 E-E
  • 施工条件:撤去した旧コンデンサのPCB検査(破壊検査)を実施しました。休日の施工で営業への支障を最小限にしました。
  • 安全対策:移動式クレーン・高所作業車を使用。クレーン作業を行う際は、作業帯の確保と立入禁止区域の設定を徹底し、歩行者・車両それぞれの誘導員を配置したうえで施工します。また、作業環境(屋上・障害物・道路幅など)を事前に調査・確認し、必要に応じて車道へのはみ出し範囲や通行量を把握したうえで作業計画を立案します。
    高所作業では、周囲に立入禁止区域を設定し、第三者の立入りを防いで落下物などによる周囲への被害を防ぐため、作業帯の確保と標識設置を徹底しています。

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