施工事例

高圧受電設備(キュービクル外枠・トランス・高圧ケーブル・UAS)更新工事|東京都 板橋区・ビル屋上

カテゴリー:

PAS・UGS設置・更新キュービクル新設・更新・撤去・修繕ケーブル更新

タグ:

#東京都
投稿日:2026年9月30日
更新日:2026年9月30日

工事前既存トランス

新規トランス接続中

工事の概要|高圧受電設備(キュービクル外枠・トランス・高圧ケーブル・UAS)更新工事

  • エリア  :東京都板橋区
  • 施設種別 :ビル(屋上)
  • 工期   :1日
  • 費用レンジ:101〜500万円

東京都板橋区に営業所を構える事業所様にて、老朽化した受電設備の全面刷新ならびに波及事故防止対策として、キュービクル外枠・トランス・高圧ケーブル・UASの更新工事を一括で実施いたしました。


トランス更新においては東京都の補助金を活用したほか、3つの工事区分(トランス更新・キュービクル外枠更新・高圧設備更新)を同時に施工することで、重機費用や人工費等の重複コストを抑え、工期短縮と大幅な費用削減(コスト最適化)を実現いたしました。

鷲巣 純一
第一種電気工事士/第二種電気工事士

鷲巣 純一

今回はトランス更新だけでなく、キュービクル外枠や高圧ケーブルの更新も重なる複合工事だったため、事前準備と当日の人員配置を特に重視して臨みました。
施工にあたっては、重量物の揚重作業における安全管理を徹底し、有資格者による玉掛け作業や作業エリアの安全対策はもちろん、事前のPCB検査や東京電力への各種申請まで漏れなく進めることで、安全確保と法令順守に万全を期しています。
当日は、お客様との事前調整により休業日(土曜日)に1日工程を確保できたうえ、撤去・荷揚・接続といった各工程に適正な人工(有資格者)を配置できたことがスムーズな完了につながりました。複数工事を同一日に集約して同時施工したことで作業の重 複や手戻りを防ぎ、計画通り円滑に復電まで完了させることができました。

東京都内で活用できる補助金についてはこちら

一般的なキュービクル全面更新工事の手順・スケジュール

Step0:現地確認・電力会社申請

お客さまより全面更新のご相談をいただいた後、まずはお電話にて現状をヒアリングします。その後、現地調査を行い、以下の項目を詳細に確認します。

  • 既存キュービクルの外形寸法・設置方法(基礎形状、搬出経路)
  • VCB、LBS、変圧器、PAS、保護継電器など内部機器の仕様
  • 引込ケーブル・構内ケーブルのルート・劣化状況
  • 周辺状況(搬入スペース、クレーン作業の可否)
  • 停電調整の可否と、電力会社申請の必要有無

停電を伴う工事のため、電力会社に申請し停電の日時調整を行います。

Step1:受電停止・既存キュービクルの撤去

電力会社立会のもと受電停止を行い、安全が確実に確保された後、撤去作業に着手します。まずキュービクル内部の構成機器から順に撤去します。

高圧ケーブルを開放し、機器ごとに切り離したうえで搬出します。重量物についてはチェーンブロック・台車・クレーン等を用い、慎重に取扱います。

内部が空になったら、外箱の撤去に移ります撤去した鋼板類は産廃として区分し、クレーンやフォークリフトで搬出します。解体後、キュービクル基礎と周辺の状態を確認し、新設の準備を進めます。

Step2:新キュービクル搬入・据付

新キュービクルを現場に搬入し、所定位置に据付します。大型キュービクルの場合、複数のユニットを順に配置し、連結部をしっかり固定します。これにより、新しい受変電設備を設置する準備が整います。

Step3:高圧受電設備の結線・内部機器の設置

新キュービクル内へ各機器を設置・結線していきます。設置後、以下の試験・測定も併せて実施し、設備全体の安全性と性能を確認します。

  • 絶縁抵抗測定
  • 導通試験
  • VCB/LBS操作試験
  • 保護継電器の動作・連動試験(O→T など)
  • 変圧器の耐圧試験(必要時)

Step4:電力会社立会・復電試験

電力会社による以下の最終確認を受け、受電再開の準備をします。各種試験に問題がなければ、電力会社の担当者により受電再開を実施します。

  • 引込ケーブル接続の確認
  • 保護協調のチェック
  • VCB・LBS の投入/引外し動作確認
  • 計器の指示値確認(電圧・電流)

復電後、設備全体の動作に異常がないかを最終チェックします。

Step5:産廃処理・報告書提出

撤去した旧キュービクル・高圧機器・ケーブル・鋼板は、適切に産業廃棄物として処理します。最後にお客さまへ以下を提出し、キュービクル全面更新工事の完了となります。。

  • 工事報告書
  • 試験成績書(絶縁値・導通値・継電器設定等)
  • 新キュービクルの機器仕様書
  • 保守点検計画の提案

恒電社の3つの特長

導入背景・課題・解決

  • 背景:
    電気主任技術者からの指摘・波及事故リスク:
    電気主任技術者による年次点検において、高圧ケーブルおよび各種機器の更新推奨時期超過が指摘されていました。また、万が一の事故時に地域停電を引き起こす「波及事故」を防ぐため、保護機器(UAS)の新規設置が急務となっていました。
  • 課題:
    キュービクル外枠を含めた内部機器全般が経年劣化しており、一部のみの修繕では将来的な故障リスクやメンテナンスコスト増大が懸念される状況でした。トランスやケーブル等、高圧設備を一斉更新するにあたり、工事費用全体をいかに抑えるかが課題となっていました。
  • 解決:
    3工事の一括(同時)施工による大幅なコスト削減:
    個別工事だと、その都度発生するラフタークレーン等の重機費用や作業人工費、共通部材費を精査。3つの工事を同一日にまとめて同時施工することにより、作業効率化と人工・経費の重複をカットし、限界まで費用を抑えた一括施工をご提案・実施いたしました。
    補助金活用による自己資金の軽減:
    更新工事のうち「トランス更新」については、補助金(東京都ゼロエミッション助成金等)の対象となるため、コンサルティング会社と連携して申請手続きをサポート。補助金を有効活用することで、お客様の負担費用を大幅に軽減いたしました。

ルール・法律・更新目安

複数機器の老朽化が重なる全面更新のタイミング

キュービクルは、変圧器・VCB・LBS・保護リレー・コンデンサ・避雷器など多くの高圧機器を一つにまとめた設備であり、それぞれに10〜30年の寿命があります。20〜30年を迎えたキュービクルでは、複数の機器が同時に寿命を迎えることが多く、絶縁劣化や接点摩耗により地絡事故・短絡事故などの重大トラブルが発生しやすくなります。部分交換を繰り返すよりも、機器の世代差を一気に解消し、安全性と保守性を高めるうえで、全面更新は最も合理的な選択肢になります。特に、更新部品の入手が難しくなる古い規格の機器を使用している場合は、早めの全面更新が推奨されます。

停電計画と最新設備への更新メリット

全面更新には必ず停電が必要となるため、操業スケジュールや夜間・休日作業の可否、冷蔵・IT設備への影響などを事前に調整し、必要に応じて仮設受電設備を用いて停電時間を最小限に抑えます。新しいキュービクルは最新のトップランナー変圧器や高性能の保護リレー、耐候性に優れた盤構造を備えており、安全性と信頼性が大幅に向上します。また、IoT監視システムや高効率機器の採用により、保守性の向上や電気料金削減といった長期的なメリットも期待できます。全面更新は単なる設備更新ではなく、設備の安全性・省エネ性・運用効率を一度に引き上げる投資として非常に効果的です。

法令遵守とPCB確認を含む撤去手続き

キュービクル全面更新は高圧受電設備の大幅な変更に該当するため、電気事業法、電気設備技術基準(電技)、内線規程に基づく設計・施工・検査が求められます。電力会社との事前協議で契約電力・受電方式・保護協調を確認し、工事後には耐圧試験や動作試験によって安全性を検証します。また、既存キュービクル内の変圧器やコンデンサにはPCBが含まれている可能性があるため、証明書確認もしくは必要に応じてPCB分析を実施し、PCB含有が判明した場合は、法律で定められた期限(低濃度PCBは2027年3月31日まで)に従って適正処理する必要があります。PCB非含有機器であっても、撤去物は産業廃棄物としてマニフェスト管理のもと適切に処理します。

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仕様・条件

  • 型番:
    トランス:
    日立 単相変圧器 75kVA(型式:SOU-CR3)× 1台
    日立 三相変圧器 50kVA(型式:SOU-YDCR3)× 1台
    変圧器ベース、高圧側ケーブル(KIP 14sq)、
    低圧側ケーブル(HIV 60sq)
    高圧交流負荷開閉器(UAS):
    VT内蔵300A(型式:UAS90P)× 1式
    高圧ケーブル・処理材:
    高圧ケーブル 6.6kV CVT 38sq(60m)
    キュービクル・保護機器類:
    キュービクル外枠一式
    内部保護機器(LBS、ZCT、GR、高圧コンデンサ等)
  • 施工条件:
    事業所の業務・操業への影響を最小限に抑えるため、土曜日の休業日に計画停電を実施し、全工程を1日で集中施工いたしました。
    トランス変更・更新に伴う東京電力への各種申請・協議手続きを事前に滞りなく完了させたうえで施工いたしました。
  • 安全対策:
    トランス搬出入およびキュービクル施工にあたり、ラフタークレーン(オペレーター・敷き鉄板使用)およびユニック車を使用。玉揚げ・荷下ろし作業は有資格者により安全第一で実施いたしました。
    撤去した既存トランスについては、PCB(ポリ塩化ビフェニル)含有検査を確実に実施したうえで、法令に則り適正に廃棄処分を行いました。

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