施工事例

キュービクル・PASの撤去と高圧→低圧切替工事|埼玉県 戸田市・物流倉庫

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キュービクル新設・更新・撤去・修繕

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#埼玉県 #工場
投稿日:2025年6月5日
更新日:2026年10月5日
高圧設備(キュービクル・PAS)の撤去工事|埼玉県 戸田市・物流倉庫
油圧ブレーカーを装着した重機でキュービクルを解体撤去する様子

キュービクル撤去前

キュービクル撤去後の跡地

キュービクル撤去後

撤去前の高圧1号柱と作業用のクレーン車

電柱撤去前

高圧1号柱を撤去した後の様子

電柱撤去後

埼玉県戸田市の物流倉庫で、高圧から低圧へ切り替え、不要になったキュービクルとPAS・電線・電柱を2日に分けて撤去した事例です。撤去機器のPCB分析、電話回線の移設、クレーン作業の安全対策など、キュービクル撤去の手順と注意点を紹介します。

高圧・低圧切り替え工事の対象になる施設や工事の流れは、サービスページでまとめています。

見積もりの金額が会社ごとに違い、全体交換と部分更新のどちらが妥当か決められない段階で止まっていませんか。恒電社は現地調査で機器の状態と搬入の条件を確かめ、工事の範囲と内訳が分かる見積もりをお出しします。

工事の概要|法人向け高圧・低圧切替およびキュービクル撤去工事

  • エリア :埼玉県 戸田市
  • 施設種別:物流倉庫
  • 工期  :2日間
  • 停電時間:1時間
  • 費用レンジ:100万円以下

埼玉県戸田市の不動産・倉庫管理会社様より、管理倉庫の業態変更に伴い、高圧受電から低圧受電への切り替え、キュービクルの撤去、および PCB検査のご依頼をいただきました。

高圧受電から低圧受電へ切り替える際には、電力会社への申請が必要です。今回は工期を2日に分け、施工いたしました。キュービクル撤去の際の具体的な流れを解説します。

第一種電気工事士/第二種電気工事士

鷲巣 純一
第一種電気工事士/第二種電気工事士

鷲巣 純一

業態変更に伴う高圧から低圧受電への切替、およびキュービクル撤去工事を担当いたしました。
撤去機器のPCB含有有無を確認するため専門機関で分析検査を行ったところ「不含有」と判明したため、法令に基づき産業廃棄物として適正に処理を進めております。

施工にあたっては、撤去する高圧1号柱に電話回線が引き込まれていたため、回線を別柱へ移設する段取りを整えてから電柱・設備の撤去を実施いたしました。クレーンを使用した撤去作業では、事前に現場の道路幅や交通量を調査した上で計画を立案。歩行者・車両にそれぞれ専用の誘導員を配置し、作業帯や立入禁止区域の確保を徹底するなど、周囲の安全に最大限配慮しました。

手順・スケジュール

基本的には下記のスケジュールで進行していきますが、今回の工事は2日間に分けて施工を行いました。

1 日目:電柱からキュービクル間の電線および PAS を撤去。
2 日目:高圧契約廃止手続き完了後、電柱とキュービクルの撤去、および基礎解体。

Step0:現地確認・PCB検査・電力会社申請(約2か月)

お客さまより撤去のご相談をいただいた後、まずはお電話にて現状をヒアリングします。続いて現地確認を行い、以下のポイントを確認します。

  • キュービクルの設置場所・大きさ・構造(屋外型/屋内型)
  • 引込ケーブル・高圧機器の構成
  • クレーン車・搬出経路の確保状況
  • 周辺環境、安全条件、解体時のリスク

これらを踏まえ、撤去方法・工程計画・必要車両・人員手配を行い、停電が伴う場合は電力会社と日程調整を進めます。

Step1:低圧用現場配線工事を実施し、低圧使用への切替え工事を行う。

低圧の送電開始日までに、建物側の低圧受電設備の工事を完了させる必要があります。新たに設置した低圧幹線や分電盤、配線は、低圧で使い始める前に試験・検査を行い、安全に使用できる状態であることを確認します。低圧契約(低圧電力/低圧電灯)の準備が完了した状態で受電開始日になると、電力会社が建物への低圧送電を開始します。

Step2:高圧受電の停止、高圧部材の撤去

低圧への切替完了後に、高圧受電停止日を電力会社が正式決定し、高圧受電設備の廃止工事を行います。電力会社立会のもと、受電を停止し、安全が確保されたことを確認して作業を開始します。

まずキュービクル内部の高圧機器(VCB、LBS、変圧器、保護継電器盤など)について撤去を行い、続いて高圧ケーブルの撤去・端部処理を行います。内部が空になったら、キュービクル外郭(鋼板製BOX)を解体し、搬出します。

電力会社の担当者によって高圧計器(電力量計)の最終検針も行われ、この時点で電力会社から見た高圧契約は停止完了となります。

Step3:基礎の撤去または整地

必要に応じて、キュービクル基礎(コンクリート基礎)の撤去を行います。設備跡地を使用者の希望に合わせて整地し、周辺清掃を行います。

Step4:産廃処理・報告書提出

撤去したキュービクルと内部機器を産業廃棄物として適正に処理し、お客さまへ「工事報告書・試験結果書」を提出します。本事例では、撤去機器のPCB分析の結果が「不含有」だったため、産業廃棄物として処理しました。PCBを含む機器は通常の産業廃棄物とは別の手続きで扱います。処分の期限は、後半の「撤去機器の処理とPCBの確認」で説明します。

恒電社の3つの特長

導入背景・課題・解決

  • 背景:
    業態変更に伴う高圧受電から低圧受電への切替工事をご希望でした。
  • 課題:
    撤去予定のキュービクル内にある機器がPCB含有製品か分かりませんでした。
  • 解決:
    専門の分析機関でPCB検査を実施し、検査結果はPCB廃棄物に該当しないとのこと。産業廃棄物として適正に処理を行いました。

ルール・法律・更新目安

切替の判断基準と更新の必要性

高圧受電設備は点検・保守や機器更新などの維持コストがかかるため、負荷が減少した施設では高圧受電を続けることが非効率になる場合があります。使う電力が小さくなった施設で、受変電機器が更新を考える時期を迎えた場合は、機器を更新せずに低圧受電へ切り替えることで、受変電設備の更新費用や維持管理の費用を抑えられる場合があります。

更新を考える時期の目安として、日本電機工業会(JEMA)の「汎用高圧機器の更新推奨時期に関する調査」報告書(改訂版、2023年3月)は、高圧進相コンデンサを15年、高圧配電用変圧器を20年としています(製造者の保証値ではなく、通常の環境の下で通常の保守・点検をして使った場合に、新品と交換したほうが経済性を含めて有利と考えられる時期)。

また、東京電力パワーグリッドの託送供給等約款(2026年10月1日実施版)では、契約設備電力の合計が50キロワット未満のときは原則として低圧(標準電圧100ボルトまたは200ボルト)、50キロワット以上のときは原則として高圧(標準電圧6,000ボルト)で供給するとされています。

50キロワット以上でも、契約者が希望し、電気の使用状態や同社の供給設備の状況などから同社が技術上または経済上低圧での供給を適当と認めたときは、低圧で供給することがあります。低圧へ切り替えられるかは、これらの条件を一般送配電事業者と確認して判断します。

電気料金は高圧と低圧で契約の種類や単価が変わるため、切替後の料金は契約する小売電気事業者の料金で試算します。施設の使用電力の推移、設備の老朽度、契約電力を総合的に見て、切替を検討することが重要です。

高圧受電と低圧受電の違いや50キロワットの基準、切り替えの流れをくわしく知りたい方は、高圧受電と低圧受電の違いと切り替えの流れの解説をご参考ください。

法令上の手続きと高圧設備撤去の注意点

高圧から低圧へ切り替えると、受電方式や計量方法が変わり、電気の契約も高圧から低圧に変わります。契約や受電方法の変更に必要な手続きは、契約先の小売電気事業者と一般送配電事業者(埼玉県では東京電力パワーグリッド)に確認します。

あわせて、電気事業法上の手続きも行います。高圧の受電設備がなくなり、低圧で受電する電気工作物だけになれば、原則として「一般用電気工作物」となり(電気事業法第38条。一定の発電設備がある場合などを除く)、自家用電気工作物で必要だった電気主任技術者の選任や保安管理業務の外部委託は不要になります。

一方で、自家用電気工作物を設置する事業場を廃止したときは、電気関係報告規則第5条により、遅滞なく管轄の産業保安監督部長へ報告します。

主任技術者の選任・解任は、電気事業法第43条第3項により届出が必要とされています(同条第2項の許可を受けて選任した場合を除く)。選任の形態に応じた手続きや、保安管理業務を外部委託していた場合の委託契約の終了を、選任している電気主任技術者や委託先と確認しながら進めましょう。

撤去機器の処理とPCBの確認

古い変圧器やコンデンサには、PCBが含まれている可能性があります。環境省は、出荷時点で微量のPCBに汚染されている可能性がある電気機器の製造時期を、絶縁油の交換ができる変圧器等は平成5年(1993年)以前、絶縁油を封じ切ったコンデンサーは平成2年(1990年)以前としています。銘板で製造年を確かめ、採油できる機器は絶縁油を採ってPCBの濃度を測定します。

使用中の自家用電気工作物でPCBが基準(0.5mg/kg)を超えて検出され、PCB含有電気工作物に該当すると判明したときは、電気関係報告規則第4条の2に基づいて管轄の産業保安監督部長へ届け出て、その機器を廃止したときも届け出ます。PCB廃棄物に該当する撤去機器は、PCB特措法に基づいて管轄の自治体へ保管の状況などを届け出たうえで、処分を委託します。

本事例では、撤去する機器のPCB含有の有無を専門の分析機関で検査し、「不含有」と判明したため、産業廃棄物として処理しました。PCBを含まない機器も、撤去した機器の運搬・処分を他人に委託する場合は、法令上の例外を除きマニフェスト(産業廃棄物管理票)を交付して管理します。

PCBを含む機器は、通常の産業廃棄物とは別の手続きで処分します。低濃度PCB廃棄物の処分期間は、現行のPCB特措法では2027年(令和9年)3月31日までです。2026年6月に成立した改正法(PCB特措法の改正部分は2027年4月1日施行予定・2026年10月時点)のもとでも、この期間内に保管・届出された低濃度PCB廃棄物は、2027年3月31日までに処分(処分の委託を含む)する必要があります。

一方で、使用中の低濃度PCB使用製品が「2027年3月で一律に使えなくなる」わけではありません。改正後は、使用中の製品の届出・管理(電気工作物のうち政令で定めるものは電気事業法の定めによります)や、2027年4月以降に使用を終えたもの・低濃度PCB廃棄物と判明したものの処分の期限を、使用の終了や判明の時期に応じて定める仕組みになります(具体的な期間などは政令で定められます)。

期限と改正法の内容は、PCBの処理期限と2027年4月からの新制度を解説した記事で詳しく紹介しています。

自社の変圧器やコンデンサがPCBを含むか確かめる手順はPCB含有機器の見分け方と判定方法の解説で、PCB検査についてよく寄せられる疑問はQ&A形式の記事でまとめています。

高圧受変電設備のPCB検査 よくある12の疑問を解消する記事バナー

仕様・条件

  • 施工条件:
    高圧1号柱が電話回線の引込柱を兼用していたため、高圧柱を撤去するために電話回線を別柱へと移設しました。
  • 安全対策:
    クレーン作業を行う際は、作業帯の確保と立入禁止区域の設定を徹底し、歩行者・車両それぞれの誘導員を配置したうえで施工します。
    また、作業環境(屋上・障害物・道路幅など)を事前に調査・確認し、必要に応じて車道へのはみ出し範囲や通行量を把握したうえで作業計画を立案します。

契約電力が下がって高圧受電を続けるか迷っている、使わなくなったキュービクルを撤去したい、機器にPCBが含まれているか分からない、といった段階からご相談いただけます。撤去する範囲や搬出経路、電柱・引込線の扱いを現地で確認し、切替と撤去の工程をご提案します。

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